肝炎ウィルス検査のススメ
肝炎ウィルスに感染しているかどうかは採血検査をしなければわかりません。
以下の項目に当てはまる方は通常の肝機能だけでなく肝炎ウィルス検査を受けてみてください。
① 健診などの肝機能が異常値の人
② 母子感染予防策が実施された1986年(昭和61年)
より前に生まれた人
③ 身内(親子、兄弟、親類)に肝炎ウィルス保有者
がいる人
④ これまでに輸血や大きな手術を受けた人
⑤ 新たに性的関係を持つ相手が出来た人
⑥ その他、身内に肝がん患者がいる人、刺青を入れている人、医療機関以外でピ アスなどの穴をあけた人
肝炎の治療
肝炎ウィルスに感染していると肝がんになったり、あるいは慢性肝炎から肝硬変になったりします。また「キャリア」といって肝炎ウィルスに感染していても採血検査で肝機能に異常がなく、症状もない人がいますがこの場合も肝がんになるリスクがあります。
治療はウィルスの量やタイプ、年齢などにより多少異なりますが、基本的には核酸アナログ製剤という飲み薬とインターフェロン注射で行います。
投稿日:2013.10.12
ウイルス性肝炎
肝炎ウイルスが原因で肝細胞が破壊され、肝臓に炎症が起きて正常に働かなくなる病気です。日本人が感染する多くはB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスで、感染者の血液や体液を介して体内に侵入します。
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、自覚症状がほとんどないため、感染に気付かず、身体のだるさや黄疸、尿の異常等の症状が現れた時にはすでに肝硬変や肝がんに進行している場合があります。
そのため、早期発見にはウイルス検査が重要で、一度は受けておきましょう。
B型肝炎
輸血や医療上の針刺し事故等によって感染しますが、現在は防止策が充実しており、感染はごくまれです。
以前は出産時にウイルスを持つ母からの母子感染がありましたが、1986年以降に生まれた赤ちゃんについては、予防策がとられるようになり、母子感染は激減しています。
近年は若者層で性行為による感染が増えており問題になっております。
C型肝炎
B型と比べ感染力が弱いため、母子感染や性行為による感染はまれです。
現在感染している人の多くは、過去の輸血や血液製剤が原因ですが、防止策がとられるようになってからは、新たな感染は起こっていません。
普通の生活では感染の心配はありません
肝炎ウイルスを持っている人との握手やキス、入浴、同じ食器を使う等の行為を心配する必要はありません。
ただ、血液の扱いには注意が必要で、ケガや虫さされの血液には直接触れないようにしたり、ひげそり、歯ブラシの共用はやめましょう。
B型肝炎は性行為で感染する可能性がありますので、B型肝炎ワクチンの接種を受けましょう。
投稿日:2013.04.26