いつもの食事にカルシウムをもう200㎎とるよう心がけましょう
骨粗しょう症の食生活で大切なのは、骨を作る材料であるカルシウムとビタミンDを十分にとることです。
予防、改善に必要なカルシウムは1日あたり800mg以上とされています。
カルシウムを豊富に含む食品を上手に加えていくとよいでしょう。
カルシウムは、下の図のような牛乳、乳製品、小魚、大豆類、緑黄色野菜、乾物などに多く含まれています。
≪カルシウムを200mgとることのできる食品≫
牛乳1本200ml
118kcal
200mg |
ヨーグルト
(全脂無糖)
1カップ(200ml)
220mg |
プロセスチーズ
厚さ4mm
3枚38g
239mg |
いわし丸干し
約1尾(14g)
210mg |
豆腐(もめん)
2/3丁
240mg |
がんもどき
1個90g
210kcal
210mg |
ひじき
1/3カップ15g
210mg |
小松菜
1/4把80g
232mg |
マグネシウム
カルシウムの働きを調整し丈夫な骨の形成を助けます。 血圧や筋肉の収縮、生理機能を整えます。
○マグネシウムが多く含まれる食材
玄米、そば、胚芽米、木綿豆腐、
大豆、豆腐、アーモンド、
ピーナッツ、ほうれん草、ひじき、牡蠣
ビタミンK
吸収されたカルシウムを骨に取り込むのを助けます。血液の凝固にも働きます。
※ワーファリンなど血液を固まりにくくするお薬を服用中の方は注意が必要です。
○ビタミンKが多く含まれる食材
かぶの葉、大根菜、ほうれん草、にら、
モロヘイヤ、小松菜、春菊、
ブロッコリー、納豆、ヨーグルト、チーズ
ビタミンD
カルシウムの骨への沈着、血液や筋肉のカルシウム濃度を調整します。 食べ物からとるほか、日光に当たることで皮膚でもつくられます。 紫外線の弱い冬には皮膚で作られるビタミンDが低くなるため、食品からとることが大切です。
○ビタミンDが多く含まれる食材
鮭、さんま、うなぎ、イワシなどの魚類
きくらげ、しめじ、干し椎茸 などのキノコ類
イソフラボン
イソフラボンは大豆の胚芽に含まれるポリフェノールで、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持ちます。 エストロゲンには骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きがあります。
○イソフラボンが多く含まれる食材
豆乳、木綿豆腐、厚揚げ、納豆、大豆、黒豆、きな粉
骨粗しょう症を防ぐレシピはこちらをご覧ください。
投稿日:2013.04.26
骨粗しょう症とは?
年をとることや閉経を迎えたことに加えて、食事でのカルシウム摂取不足や運動不足などが原因となって骨のカルシウム量が減少し、骨がスポンジのように粗くなり骨折しやすくなる病気が骨粗鬆症です。
骨粗しょう症は女性に多く、男性の4~5倍にも達します。 誰でも年をとると、ある程度骨量は減っていきますが、生活習慣を整えることで骨量の減るスピードを抑えることができます。 また、骨を作る大切な材料のカルシウムの摂取に心がけ、若いうちから十分骨量を増やし「貯骨」しておくことが大切です。
骨のカルシウム量が減る理由
骨は20~30代でもっとも丈夫になりますが、その後年とともに弱くなっていきます。
これは、老化に伴い、骨を作る細胞の働きが弱まったり、この細胞に刺激を与える運動量が減ったりすることのほか、腸管からのカルシウムの吸収を助けるビタミンDが不足し、カルシウムの吸収が低下することも骨のカルシウム量不足の原因になり、骨を弱くするのです。
骨粗しょう症になると
骨粗鬆症になると、初期段階では背骨や腰骨がつぶれて背が低くなったり、背中や腰が丸くなり、またその部分に痛みが生じたりするだけですが、病気が進んできますと骨折しやすくなってしまいます。
従って、骨粗鬆症と診断された場合は、骨のカルシウム量を増やすとともに、転んで骨折することを防ぐことが大切です。 なぜなら、転倒による骨折が高齢者の寝たきりの大きな原因のひとつになっているからです。
投稿日:2013.04.26
あと1000歩多く歩きましょう
骨を強くするには、運動も欠かせません。
運動で骨に刺激を与えないと、骨にカルシウムが蓄積されないのです。いくらカルシウムを摂取しても、運動しないと骨量は増えないとさえ言われています。
運動することで、骨をささえる筋肉の力がつき、バランス感覚や反射神経が強化されます。
また、これらの効果で転倒しにくくなり、ひいては骨粗鬆症の最大の問題である骨折を防ぐことにもつながります。
特別な運動より、まずは日常生活の中で、よく体を動かすことが大切です。
また、骨に負荷がかかることが重要なので、立つ姿勢を増やすことから始めるとよいでしょう。
立つだけでも自然に骨が鍛えられますが、歩くことがさらに効果的です。
女性は毎日6000歩、男性は7000歩歩くことを目標にしましょう。
まず、現在の生活に、1000歩を加えることを目安にするとよいと思います。
1000歩というと、距離にして700mくらいですから、それほど難しくないはずです。
運動とあわせて日光浴も
カルシウムは、腸から吸収されにくいのですが、カルシウムの吸収を高めるものにビタミンDがあります。
ビタミンDには、食事からとるもののほかに、皮膚にある「プロビタミンD」が太陽光(紫外線)に当たり、その刺激でビタミンDになったものがあります。
心身のリフレッシュも兼ねて戸外へ出て、夏なら木陰で30分くらい、冬は40~50分くらい戸外を歩くといった、適度な日光浴をしましょう。
投稿日:2013.04.26