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病気のお話 -「いとう内科・胃腸科」

病気のお話

痛風について

痛風とは、高尿酸血症を治療せずに放置した結果、尿酸の結晶が関節に沈着た状態です。 症状は、ある日突然に足の親指などに激烈な痛みが起こり赤く腫れあがります。 ”風が吹いただけでも痛い”ということから「痛風」という病名になったといわれています。

 

 

食事療法について

まずは食生活を改善しましょう。

今まで痛風の食事療法というと「プリン体の制限」が主体でしたが、最近の研究で、尿酸の原因の多くは、私たちの体のこわれた細胞から生まれるプリン体であることがわかってきました。 ですから尿酸値の高い方の治療は、生活習慣、食習慣を見直し、バランスのとれた生活を送ることがとても重要で、それが尿酸値の改善への最も近道になるのです。

 

1.水分を十分にとりましょう

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尿量が増えると尿酸の排出量が増え、血液中の尿酸濃度を下げることになります。 水分は普通の水、麦茶、ほうじ茶などを1日2リットルを目安にとりましょう。

 

たくさん汗をかいたりお酒を飲んだときは脱水しやすいので注意しましょう。 ※水分補給としてアルコール、清涼飲料水、炭酸飲料、缶コーヒーなどは避けてください。

 

 

 

2.過食は避けましょう

体重が増えると血液中の尿酸値が増加しやすいので、体重が多い方は標準体重を目標にしましょう。

このとき、食事を極端に減らすと尿酸の生成が高まったり、排泄を妨げるなど症状を悪化させることがあるので注意が必要です。 1ヶ月に1kg程度の減量が目安になります。

 

標準体重(kg)

  = 身長(m)×身長(m)×22

 

計算例)160cmの方は

 1.6(m)×1.6(m)×22=56.3kg

が標準体重となります。

 

ゆるやかな運動がおすすめです。

運動は減量や生活改善にたいせつですが、激しい運動は身体の水分が失われて痛風発作を誘発することがあります。 運動前後、運動中には充分な水分を補給し、ゆるやかな運動を行いましょう。 ウォーキング、サイクリング、軽いジョギング、水泳、社交ダンス、マイペースでテニス

 

3.塩分・脂肪・果糖をとり過ぎないようにしましょう

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高尿酸血症になると、高血圧や動脈硬化を合併しやすくなりますので減塩が大切です。

 

脂肪は尿酸の排泄を低下させ、カロリーも高いので食べ過ぎないようにしましょう。 果糖は尿酸発生を促進します。果物や砂糖などに含まれますのでとり過ぎに注意しましょう。

 

 

 

4.アルコールの飲み過ぎに注意しましょう

アルコールは体内で尿酸が作られるのを促進し、尿酸が尿から排泄されるのを妨げます。

アルコール摂取の目安量

・日本酒なら一合以下

・ビールなら350ml缶1本以下

・ウイスキーなら60ml以下

 

5.プリン体のとり過ぎに注意しましょう

プリン体は尿酸のもとになる物質です。プリン体を多く含む食品を続けて多量にとらないようにしましょう。 プリン体は煮ると煮汁に溶け出すので、肉や魚のスープ、それを使った麺類などのスープ、鍋物の汁はできるだけ控えましょう。

プリン体の多い食品

レバーなどの動物の内臓、イワシ類、かつお、かつお節

さんま、あじ、いわし等の干物、大正エビ、大豆 など

 

6.野菜をしっかり食べましょう

尿が酸性に傾いていると尿酸が溶けにくくなり、腎臓に沈着したり、尿路結石を発症する恐れがあります。

野菜や海草など尿をアルカリ化する食品多めにとり、肉類の食べ過ぎは控えましょう。

野菜は1日350g以上は食べましょう。