ストレスとの関係
心配事がある時など、「胃が痛むような」という事がよくありますが、体の様々な器官の中でも、胃は特にストレスの影響を受けやすい器官だと言えます。
適度なストレスで、体は抵抗力を身につける
ストレスは体に悪い影響を及ぼしているだけではなく、適度なストレスを加えることで、体にストレスに対する抵抗力を付けています。
適度なストレスが加わると、胃粘膜の細胞では、「ストレスたんぱく質」が合成され、これが更に強いストレスが加わった時、胃粘膜の細胞を保護する働きをします。
過度なストレスによる身体への影響
人間は過度なストレスに長期間さらされることで、自律神経のバランスが崩れることがあります。
自律神経は身体の内部の働きを適切に保つ働きを持っていますが、そのバランスが崩れることで、血流量が低下し(防御因子の低下)、胃酸の分泌量が増え(攻撃因子の上昇)、胃や腸に悪影響を及ぼすことになります。
ストレスによる胃炎・胃潰瘍の治療法と日常生活
治療は、攻撃因子を抑制するための薬と、防御因子を増強するための薬を併用します。
ただ、ストレスの影響が大きいと考えられる場合は、精神状態を改善するために「トランキナイザー(精神安定剤)」を併用します。
これは、治療だけではなく再発を予防するための効果もあります。
★日常生活の過ごし方★
○ストレスの原因を十分理解しましょう。
生活環境で何がストレスかを把握し、原因に対処したり、
避けることができる場合は、思い切って避けるよう努めましょう。
○疲れをためないように。
十分な睡眠をとり、疲れをためないことが大切です。
○ストレス解消法をさがしましょう。
気楽に楽しめるような、自分なりの解消法をさがしてみましょう。
適度のお酒や友人との会話、カラオケやゴルフ等の趣味 等々。